6月11日 第2回定例会

平成25年第2回墨田区議会定例会議事日程 第2号
          平成25年6月11日午後1時 開議
第1 議員提出議案第6号 東京都後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙における候補者の推薦について
第2 議案第40号 墨田区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第3 議案第41号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第4 議案第42号 墨田区老朽建物等の適正管理に関する条例
第5 議案第43号 墨田区地域集会所設置条例の一部を改正する条例
第6 議案第44号 墨田区地域集会所の管理運営に関する条例の一部を改正する条例
第7 議案第45号 墨田区立学校設置条例の一部を改正する条例
第8 議案第46号 墨田区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第9 議案第47号 墨田区子ども・子育て会議条例
第10 議案第48号 墨田区保育所条例の一部を改正する条例
第11 議案第39号 平成25年度墨田区一般会計補正予算
第12 議案第49号 庁舎リフレッシュ計画に基づく熱源設備改修工事(その2)請負契約
第13 議案第50号 緑幼稚園新築工事請負契約
第14 議案第51号 菊柳橋下部工事(その1)請負契約
第15 議案第52号 八広保育園改築工事請負契約
第16 議案第53号 物品の買入れについて
第17 議案第54号 物品の買入れについて
第18 議案第55号 本所地域プラザの指定管理者の指定について
第19 議案第56号 墨田区営住宅の建物明渡等請求に係る訴えの提起について
第20 理容所及び美容所の衛生水準向上のための条例改正に関する陳情(第1号)の取下げについて
      午後1時開議

○議長(沖山仁君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(沖山仁君) まず、会議録署名員を定めます。
 本件は、例によって、議長からご指名を申し上げます。
       5番    福田はるみ君
      19番    千野美智子君
のご両君にお願いをいたします。
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○議長(沖山仁君) 昨日に引き続き、一般質問を行います。
 順次発言を許します。

○議長(沖山仁君) 一般質問を続けます。
 9番・井上ノエミ君
   〔9番 井上ノエミ君登壇〕(拍手)

◆9番(井上ノエミ君) みんなの党の井上ノエミです。よろしくお願いします。
 まず、国際観光都市すみだの実現について、山崎区長にお伺いします。
 先週、両国駅の周辺を歩きましたが、観光都市らしく整備が進んでいて、大変うれしく思いました。4月には、両国観光まちづくりグランドデザインの中間まとめが発表されましたので、まずそれについてお伺いします。
 東京は、ニューヨークやパリと並ぶ世界の大都市です。両国が、ニューヨークのグリニッチビレッジやパリのモンパルナスのような有名なまちになるべきだと思います。
 浅草には、1年間に400万人の外国人観光客が来ます。両国にも多くの外国人観光客が来れば、地域も大変活性化すると思います。外国人観光客が来てくれるまちづくりの観点が大変重要です。例えば、外国人観光客にとっては、両国の魅力は相撲です。しかし、今はこの大事な観光資源が十分活用されていません。国技館の相撲博物館は狭く、余り魅力的ではありません。そのため、江戸東京博物館の120万人と比べて、1年間に5万人しか訪問者がいません。また、外国語の説明もほとんどありません。観光協会が行った国技館ツアーは大変好評でしたから、外国人のためのツアーも是非やっていただきたいと思います。
 また、相撲部屋も、もっと観光客に見せる機会も必要だと思います。相撲協会との連携が大変大事ですが、グランドデザイン策定メンバーに相撲協会の代表は入っていません。また、協会はそれほどもうかっていませんから、相撲博物館を整備するのもなかなか難しいと思います。相撲博物館の整備や相撲部屋に対しての補助金も検討してはどうかと思います。
 山崎区長は、相撲博物館をご覧になったことはありますか。外国人観光客を増やすためには、相撲をもっと重要なテーマとして両国の整備の中心とする必要があると思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 また、国技館で毎年行われているベートーベンの第九コンサートには、私も毎年参加していますが、ドイツからわざわざ参加している方に会います。ドイツでもこれほど多くの人が参加するコンサートはないということです。このコンサートを世界的なイベントにできれば、海外からも多くの人が参加するでしょう。また、昨年9月の定例会では、ちゃんこ鍋を世界に売り出すことを提案しました。ちゃんこ鍋は、相撲と一緒に世界に売り込めると思います。日本に来る外国人が、必ず両国にちゃんこ鍋を食べに来る日がやってくると思います。そのためには、海外への宣伝が必要です。グランドデザインの中で、是非、第九のコンサートやちゃんこ鍋も含めて検討していただければと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 次に、外国人観光客を増やすためには、まち全体が外国人に優しいまちになる必要があると思います。数日前に地元を歩いていたら、外国人の夫婦を見かけました。道に迷ったのかと思い、声をかけました。そうしたら、案内板を見たので大丈夫だという返事でした。多言語の案内板が多く設置されたので、外国人観光客も道に迷わず区内を歩けるようになりました。また、観光協会は、スカイツリー周辺の多言語のパンフレットを作成しましたが、大変よくできています。また、英語の地図もできました。これにはレストランのサービスのクーポンがついていて、外国ではよくあるデザートやビール1杯をサービスするクーポンですが、お店に観光客を呼び込むには大変よいアイデアだと思います。このような地道な努力が、外国人観光客を増やすことになると思います。
 残念ながら、両国駅には多言語の地図やパンフレットは置いてありません。是非、両国地域の多言語パンフレットや英語の地図も作成していただきたいと思います。レストランなどのメニューを含めて多言語化という観点も、これからの両国のまちづくりには必要だと思います。
 また、私は先日、両国と業平のまち歩きコースに参加しましたが、ガイドの方も大変親切で、よく説明していただきました。大変よいイベントですから、外国人の方にも是非参加してもらいたいと思います。外国語の説明を録音したレシーバーを使えば、外国人の方でも簡単に参加できると思います。是非、墨田区の多言語化を進めていただきたいと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 日本に来る外国人観光客に最も人気のある場所は、広島の平和記念資料館です。原爆や平和について関心のある外国人が多いのでしょう。両国には、東京都慰霊堂と復興記念館があります。今は外国人観光客にはほとんど知られていませんが、戦争や地震の悲惨さ、平和の尊さを知ってもらうために、是非訪問してもらいたい場所です。グランドデザインの検討メンバーには、東京都の方も入っています。是非、慰霊堂と復興記念館の整備に関してしっかり議論していただきたいと思います。また、復興記念館には多くの貴重な展示物がありますが、外国語の案内はほとんどありません。世界に平和を発信する墨田区として慰霊堂と復興記念館の整備は大変大事だと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 次に、循環バスについてお伺いします。
 私は、これは大成功だと思います。多くの区民の方が利用しています。観光客の利用者が少ないですが、まだ余り知られていないこともあります。また、もっと路線を充実させる必要があると思います。例えば、南部ルートは両国駅からスカイツリーまではありますが、逆路線のスカイツリーから両国駅も考えていただきたいと思います。また、高齢者の方の利用が今後増えると思いますので、バス停にベンチを設置することも検討していただきたいと思います。また、車内でのアナウンスは日本語だけです。車内モニターには、多言語でバス停の案内がありますから、せめて英語のアナウンスと簡単な地域の紹介は入れていただきたいと思います。区民の方も、国際観光都市に住んでいるプライドを持っていただけると思います。是非これらの点について検討していただきたいと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 次に、隅田公園についてお伺いします。
 私は、よく隅田公園を散歩しますが、雑草が多くて荒れています。この公園は、水戸の徳川家のお屋敷のあった場所で、歴史的にも価値のある場所です。また、浅草やスカイツリーと大変近いので、多くの観光客が訪れる場所になります。特に、日本庭園は外国人に大変人気があります。きちんと維持管理をお願いしたいと思います。草取りくらいは、シルバー人材センターにお願いすれば、それほどお金はかからないと思います。また、NPOなども活用して、お金をかけないで維持管理する方法を是非検討していただきたいと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 次に、商店街の振興策についてお伺いします。
 スカイツリーができて、大変多くの人が墨田区に来ますが、なかなか地元の商店街のお客様が増えないのは大変困ったことです。地元の商店街の方々も、いろいろなイベントをやりたい希望があります。土曜、日曜は、裏通りはほとんど車が通りませんから、車を止めてイベントをやれば地域の人も集まってくれます。その場合は、警察の許可が必要ですが、町会としてまとめて申請がないと道路の使用を認めてくれないなど、手続が面倒です。墨田区としても商店街の自立を支援するために、警察とも連携して道路でイベントをやりやすいようにしていただきたいと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 次に、高齢者のための防犯対策についてお伺いします。
 特に、振り込め詐欺についてですが、最近、「母さん助けて詐欺」と名前が変わりました。墨田区でも、今年5月末で20件、約5,600万円の被害が出ています。しっかりと対策をとる必要があると思います。現在、2台の防犯パトロールカーが巡回しています。これだけでも相当の経費がかかっていると思いますが、年間幾らの経費かお伺いします。
 2人の警備員が乗っていますから、昼間や夕方のパトロールの際にはスピーカーを使用して、高齢者の振り込め詐欺についての注意をしてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。また、町会にも積極的に対策を呼びかける必要があると思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 もうすぐ夏がやってきます。高齢者の熱中症が増えてくると思いますので、是非その対策をお願いしたいと思います。千代田区では、熱中症対策グッズを配布しています。また、品川区では区の施設に冷房の入った部屋を設けて、高齢者の方を受け入れています。これまでの墨田区の対策は声かけが中心ですが、特にひとり暮らしの高齢者の方に対しては、積極的な対策をやっていただきたいと思いますが、山崎区長のご見解をお伺いします。
 次に、横山教育長に何点かお伺いします。
 まず、いじめ対策についてお伺いします。
 前回の調査で、いじめと疑われるケースが、小学校では92件、中学校で36件発見されました。その後、実際にいじめと分かったケースは幾つありますか。また、いじめのケースに関しては、解決済みは幾つでしょうか。また、未解決のケースは幾つあるのか、教育長にお伺いします。
 次に、中学校の柔道についてお伺いします。
 この問題については、以前もお伺いしていますが、授業で事故は起こっていないでしょうか。けがなどの報告はあるのかお伺いします。また、教師の研修はどうなっているでしょうか。柔道連盟との連携など、事故を防ぐ対策は何か実施しているのかお伺いします。
 次に、小学校、中学校での英語教育、特に外国人の先生についてお伺いします。
 英語は、発音が日本語と大変異なる言葉ですから、英語を母国語とする先生から習うことは、子どもたちにとって大変大事です。今、中学校には全部で6人の外国人教師がいます。小学校には、全部で8人います。しかし、外国人の先生に関しては、頻繁に代わっているという苦情があります。どの程度代わっているのかお伺いします。
 教師は、民間会社に委託していますが、待遇が悪く頻繁に先生が代わっていると思います。教師の勤務条件、例えば1週間に教える時間数や給料はどうなっていますか。また、教師の資格はどうなっているのでしょうか。ネイティブなら誰でも採用しているのでしょうか。また、余り頻繁に代わるようなら、会社との契約を見直す必要もあると思いますが、教育長にお伺いします。
 次に、墨田区には、環境ふれあい館や東京都慰霊堂、復興記念館などの子どもたちの教育に大変役立つ場所があります。是非、これらの施設を学校に利用してもらいたいと思います。現在、小学校で環境ふれあい館や復興記念館を訪問しているのは何校ありますか。横山教育長にお伺いします。
 これで、私の質問を終わります。
 どうもありがとうございました。(拍手)
   〔区長 山崎昇君登壇〕

◎区長(山崎昇君) ただいまのみんなの党、井上議員さんからのご質問に順次お答えをいたします。
 最初のご質問は、国際観光都市すみだの実現についてでございます。
 両国観光まちづくりグランドデザインには、国際的な観光地になるための視点が重要とのご指摘がございました。本グランドデザインの特徴として、両国の観光資源を発掘し、磨き上げ、そしてそれをつなぎ合わせ、両国の魅力として発信していくこととしております。
 両国には、相撲の国技館、江戸東京博物館などの大規模施設と、第九コンサートなどのイベントや、ちゃんこ鍋などの食文化も含めた地域に広がる多くの観光資源が存在し、これを有機的につなげ、外国人観光客も含め誰もが両国の魅力を最大限に楽しめるまち歩き観光を目指してまいりたいと存じます。
 ちなみに、私も相撲博物館には数回入館したことがございます。
 今後は、地域の皆さんや、相撲協会等の事業者と連携をし、地域の観光資源の活性化を図ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、外国人に優しいまちについてでございます。
 多言語パンフレットにつきましては、平成24年度に押上・業平地域が国の訪日外国人の受入環境整備事業の戦略拠点に選定されたことから、外国人旅行者が安心して滞在・観光することができる環境を提供することを目的に、英語をはじめ、中国語2種、韓国語の4カ国語のパンフレットを作成したところでございます。このパンフレットは、現在、外国人旅行者へのウエルカムサービスとして配布しておりまして、両国地域では両国観光案内所等で配布をいたしております。
 また、多言語の案内板につきましては、現在、区内全域で152基設置をしております。ご指摘の観光情報の多言語パンフレットにつきましては、他の地域も含め、外国人旅行者に回遊していただくため必要と考えております。既に地域の団体が作成した「両国にぎわいガイドマップ」という多言語パンフレットが両国駅等で配布されておりますが、区といたしましても、現在策定中の両国観光まちづくりグランドデザインを具体化する中で、多言語化という視点で観光情報を充実し、さまざまな機会を捉えて国内外に広く発信して、両国の観光振興を図ってまいりたいと存じます。
 次に、東京都慰霊堂及び震災復興記念館の整備についてでございます。
 慰霊堂及び復興記念館は、区の平和施策にとって大変重要な施設であり、現在策定中の両国観光まちづくりグランドデザインの中でも、関東大震災や東京大空襲を乗り越え、鎮魂への思いを受け継いでいくための重要な施設として位置付けております。
 しかし、慰霊堂や復興記念館も耐震上の問題や老朽化等が著しいため、東京都では、今年度から慰霊堂などの耐震工事を実施するとともに、復興記念館につきましては、長期的な改修計画策定に向けた検討が行われていると聞いております。
 区といたしましても、この機会を捉え、多くの外国人観光客に訪れていただけるような施設の改善を東京都に働きかけてまいりたいと存じます。
 次に、区内循環バスについてでございます。
 大成功との評価をいただきましたが、ご指摘のとおり観光客の利用が伸び悩んでおりますので、まち歩き博覧会をはじめ、さまざまな観光施策と一体的な事業展開をすることで、利用者増につなげていきたいと存じます。
 また、南部ルートの両国駅からスカイツリーまでの間を現在とは逆の方向にも運行するなど、路線の充実についてご提案をいただきました。これにつきましては、循環バスを運行する際に、片方向の循環ルートで1周45分程度、主要な駅、観光エリアや公共施設等を回ること、既存の路線バスとは可能な限り重複をしないことなど、基本的な考え方及びルート案を区議会や区民の皆さんにお示しをし、ご意見を伺いながら決めてきた経緯がございます。さらに、双方向の運行といたしますと、経費面での課題もございますので、当分の間は片方向での運行にご理解をお願いいたします。
 また、バス停へのベンチの設置につきましては、現在、押上駅及び春慶寺前のバス停に設置しておりますが、その他のバス停は、狭い道路を通行することや、歩道に十分なスペースがないこと等から、設置が難しい状況がございます。しかし、病院等の民有地においてご協力いただけるところは設置しておりますので、今後更なる設置について、可能かどうか検討してまいりたいと存じます。
 また、英語でのアナウンスと簡単な地区の紹介につきましては、外国人観光客の利便性向上にはつながりますが、バス停間の所要時間が短いため、提供できる情報量が限られているなどの課題もございますので、実施の可能性について運行事業者と協議をさせていただきたいと存じます。
 次に、隅田公園の草刈り作業についてでございます。
 現状における草刈り作業は、雑草が成長する時期に合わせまして、5月、7月、9月の年3回、業者に委託をして実施しているほか、地元町会との公園愛護協定により、日常的に公園の清掃や雑草の除草等、公園の美化に努めているところでございます。
 今後におきましては、利用者の動線となるエリアや草地が密集する部分を重点的に実施する等、作業内容の見直しを図り、歴史的価値のある観光スポットにふさわしい魅力ある公園を目指してまいります。
 次に、道路を使用した商店街イベントの実施に関するお尋ねでございます。
 道路を通行止めにしてイベントを行うためには、警察による道路使用許可等が必要となりますが、その際、商店街の単独による営業目的のイベントは、基本的には認められておりません。
 しかしながら、おしなり商店街振興組合が主催する「おしなりでパワーON」や吾妻橋地区活性化協議会が行う吾妻橋フェスティバルのように、近隣町会とも連携して区が共催することにより実施しているイベントもございます。
 東京スカイツリーへの集客効果を地域の活性化に結び付けるためには、こうした商店街のイベントが極めて重要な要素となりますので、区としても積極的に応援をさせていただきたいと存じます。
 次に、高齢者の熱中症対策についてでございます。
 総務省の消防庁による統計では、平成24年夏の熱中症による救急搬送の約4割が65歳以上の高齢者であったという結果が出ております。
 本区では、昨年と一昨年の2カ年にわたりまして、熱中症予防担当者を設けて注意喚起を実施してきた結果、平成23年度と平成24年度の比較では、熱中症による区内の救急搬送件数が38件減少したと報告を受けております。今年度におきましても、高齢者みまもり相談室を中心に、熱中症にかかるリスクの高いひとり暮らし高齢者等を訪問いたしまして、注意を喚起してまいりたいと存じます。
 また、去る6月5日には、65歳以上の区内在住者の方に、熱中症予防啓発案内を送付させていただき、熱中症予防のポイントについて周知を図ったところでございます。
 さらに、いきいきプラザ、立花ゆうゆう館、梅若ゆうゆう館では、平成23年度から熱中症対策事業といたしまして、猛暑避難所の設置をしておりますので、ご利用いただきたいと存じます。
 失礼いたしました。答弁の順序がちょっと前後いたしましたが、次に高齢者の対策について、振り込め詐欺についてもご質問がございました。
 防犯パトロールカーの経費でございますが、運行委託、車両のリース代等も含めまして、年間予算額は約2,055万円となっております。また、防犯パトロールカーの運行時には放送をとのご提案でございますが、これまでも他の議員さんから同様なご意見をいただいております。しかしながら、運行しながらのスピーカーでの放送は聞き取りにくいということ、うるさいとの騒音のご意見が寄せられることが多く、緊急時は別といたしまして、日常的なスピーカーの使用は行っておりません。是非ご理解をお願いいたします。
 町会への働きかけにつきましては、本所・向島警察署がチラシの送付などを頻繁に行っておりますので、区としましては個人への働きかけが必要と考えているところでございます。こうしたことから、今年度は、母さん助けて詐欺の被害者の大部分を占める65歳以上の女性の名簿を、個人情報保護運営審議会の承認を得て両警察署に提供し、警察署員が各家庭へのローラー作戦を行うこととなっております。区は、その際に持参するリーフレット等の提供について協力をしたいと考えておりますので、今後とも警察と連携をして、被害防止を図っていきたいと存じます。
 私からの答弁は以上でございます。
   〔教育長 横山信雄君登壇〕

◎教育長(横山信雄君) みんなの党、井上議員さんのご質問に順次お答えいたします。
 昨年7月に実施したいじめ調査のいじめの疑いがあると思われる事案の中で、いじめと分かり対応した件数につきましては、小学校32件、中学校19件がございました。その後、学校等による組織的、継続的な対応により、現段階での未解決件数は小学校1件、中学校1件となっております。この未解決事案につきましては、引き続き学校とともに対応しております。
 次に、中学校の柔道の授業中の事故については、昨年度2件の事故が発生しております。いずれも大きなけがとはなっておりませんが、より一層安全面に配慮した指導を徹底するよう、全中学校に指導しております。
 教員の研修でございますが、特に柔道の指導歴が浅い教員には、東京都教育委員会の研修会に参加させるとともに、指導経験のある教員についても区の指導実技研修会に参加させ、指導の見直しを行わせております。
 事故防止の対策でございますが、まず、危険性や安全面に配慮した指導法を中心に、墨田区医師会による研修を実施いたしました。また、3年間を見通した指導計画を作成し、段階的な指導が行えるようにいたしました。さらに、施設設備面での安全確保を行うとともに、今後も、指導資料の配布や研修会を通して、安全面の配慮と指導力の向上を図ってまいりたいと考えております。
 次に、小・中学校での英語教育における外国人講師に関するご質問がありました。
 本区では、小・中学校への外国人講師の派遣に際して業務委託という形態をとっておりまして、昨年度、複数の業者によるプロポーザルを実施し、現在の業者を選定いたしました。実績のある業者ではありますが、墨田区では今年度から受託した関係で、配置する外国人講師が年度当初確定せず、11の小学校に混乱を招いたことは、ご指摘のとおりでございます。教育委員会といたしましても、このことを重く受け止めており、業者に対して改善指導を行ってきたところでございます。
 現在は、適切に業務が履行されておりますが、今後また頻繁に講師が代わるようであれば、再度プロポーザルを実施するということも検討してまいりたいと考えております。
 また、個々の外国人講師の勤務条件について直接お答えする立場にはございませんが、委託している時間数は、学校規模にもよりますが、小学校については5、6年生の各クラス年間27時間、1年生から4年生の各クラスに年間4時間、日数にするとおおむね年間40日程度、中学校についてはおおむね年間50日程度でございます。
 最後に、講師の資格についてでございますが、講師の採用に当たっては、受託業者が人間性、学歴、授業力等を総合的に判断して採用に当たっており、採用後も所定の研修を実施し、一定の授業力を身につけさせた上で学校へ配置されております。
 最後に、お尋ねがありました小学校の環境ふれあい館への訪問状況ですが、今後の訪問予定も含めて年間2校程度が利用しております。また、東京都慰霊堂、復興記念館への訪問については、予定を含め年20校程度が利用します。今後も他の区内施設の効果的な活用についても学校に働きかけてまいりたいと考えております。
 以上で井上議員さんへの答弁を終わらせていただきます。